メニュー

小児の近視進行の予防法

[2024.05.12]

みなさま、こんにちは。

 

土曜日は晴れで、気持ちよく週末を迎えたのにまた月曜日から大雨という予報です☔️

皆様におかれましては、受診の道中にお足元が滑らぬよう気をつけてご来院ください。

 

さて、当院では先週から学校検診の結果を持参する方が多くいらっしゃいました。

もはや近視のない方が珍しく、近視は世界的にも増加傾向にあります。

特に東アジア地域では近視の頻度が高い傾向にあり、近視の有病者は2050年までに世界人口の二分の一(約50億人)になるとも推定されています。

我が国の文部科学省の調査での40年間で裸眼視力0.3未満の小学生は3.8倍に増加しているとの報告もあります。

近視は緑内障や網膜剥離などの失明につながる疾患のリスクと関係が深く、子供の近視は可能な限り進行を遅らせて少しでも進まないようにしたいものです。

 

当院では低濃度アトロピン点眼、オルソケラトロジー、多焦点ソフトコンタクトレンズ、Axial manager等のエビデンスのある治療・検査を積極的に取り入れております。ただし、効果の高い反面、自費での治療となることが費用面で課題となります。

 

そこで今回は、無料で明日から実践できる近視進行の予防につながる習慣をご紹介します。

 

①長時間近くばかり見る作業をしない

近くを見る時間が長いと過度の調節緊張が続くため目にとってよくありません。30cm離して30分に一回は20秒以上遠くを見ましょう。また、見る角度や明るさにも注意しましょう。

 

②戸外での活動時間を作る

外で遊ぶことで、近くを見ることで生じる調節緊張を回避できます。また、海外の研究でバイオレット光(360-400nm)、中波長紫外線(291-320nm)、650nmの弱赤外光などが近視進行抑制に有用であるとの報告があります。そのため、外で太陽光を感じることは小児の近視進行予防に適していると考えられています。

 

ただし、これらの習慣をもってしても、既にある近視度数を改善させるものではなく、あくまでも今後の進行を抑制するためのものです。また、近視の進行は環境要因だけでなく遺伝的な要因もあるため、必ずしもこの習慣だけが全てではございません。しかし、今ある近視を治す治療は現在の医療では存在しないため、今後の目を守るために前向きで意識的な習慣が大事となります。

 

かく言う私もしっかり両眼とも近視(-6.50D)でございまして、できることなら子供のうちにこのような有益な情報を知って対策をしておきたかったです。。。(毎日外ではものすごくしっかり遊んでおりました)

 

 

今後とも目の健康に有益な情報とどうでも良い個人的な情報をご紹介させていただきます。

 

 

写真はうちのエイのジェニファーです🐟

 

 

 

 

 

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME